サイディングやALCにある外壁目地とは?役割やメンテナンスの重要性を解説
投稿日:2025年1月31日
目地という用語は聞いたことありますか?もしかするとタイルの目地をイメージされるかもしれませんが、実は、現在の戸建て住宅に主流な窯業系サイディングやALCパネルにも目地が設けられています。
外壁に設けた目地は非常に重要な役割を担っており、性能を保つために定期的にメンテナンスをする必要があります。外壁塗装とぜひご一緒に行っていただきたいメンテナンスですので、ぜひ目地についてポイントを押さえておきましょう。
本記事では、窯業系サイディングやALCパネルに設ける目地の役割やメンテナンスの重要性について解説いたします。
目地を設ける外壁の特徴
太陽光や風雨などから建物内部を守る外壁材は様々な種類があります。
・モルタル外壁
・木質系羽目板(鎧張りなど)
・窯業系サイディング
・金属系サイディング
・樹脂系サイディング
・ALCパネル
・タイル
・レンガ
外壁仕上げを大きく分けると「乾式工法」と「湿式工法」の2つがあります。
乾式工法:工場による既製品で、現場では必要最低限の加工と張り付けだけで施工可能
湿式工法:現場で水を加えて材料を混ぜ合わせ、外壁を仕上げる工法
現在では「乾式工法」が一般的で、窯業系サイディングやALCパネルがあり、湿式工法が通常だったタイルにも接着剤を用いる乾式工法が出てきました。
これらの外壁材の中で窯業系サイディングやALCパネルは目地を設けています(タイルにも目地はありますが、こちらは漆喰やモルタルで仕上げるため、こちらでは割愛いたします)。目地とは外壁材同士の干渉を防ぐ隙間のことです。
モルタルのように外壁全体が一体化されているのとは異なり、窯業系サイディングやALCパネルは工場で成形され、ボード状になっているのが特徴です。
窯業系サイディングやALCに目地を設ける理由
外壁材を隙間なくぴったり張ったほうが継ぎ目が小さくきれいな仕上がりになると思われるかもしれません。しかし、外壁材を突きつけて張ってしまうとひび割れや欠損などの問題を起こします。
なぜ外壁材を隙間なく張るとまずいのかというとお互いに干渉するからです。お部屋の中にいると気づきにくいですが、建物は風や車の振動、地震などの衝撃を常に受けており、まったく不動というわけではありません。このような衝撃は外壁などの部材にしっかりと伝わり、なかには損傷を起こしてしまうこともあります。
目地を設けることで、建物に衝撃があっても緩和することができます。目地があれば衝撃があったときに揺れに対してゆとりがあるからです。また、建物の揺れ以外でも外壁材の膨張と収縮によってお互いに干渉します。隙間がなければ膨張した外壁が圧迫しあい耐久性が保たれないと割れてしまいます。
外壁目地に打設するコーキングの役割
ただ隙間を開けただけでは水が入ってしまいます。空気の流入も多くなりますから、気密性にも影響を及ぼすでしょう。このような問題を防ぐために目地にはコーキング(シーリングともいいます)を充填して防水性や気密性を保っています。
コーキングとは樹脂を原料とする充填材です。目地の他にも窓まわりや玄関、お風呂場、キッチンなど屋内外問わず使用されています。コーキングは使用前だと粘度の高い液体ですが、充填して空気に触れることでゴムのように弾力性のある状態に硬化します。
伸縮性のある素材なので、建物の揺れや衝撃を吸収して追従できます。隙間なく充填することで水密性を高め水の侵入も防ぐことができます。
塗装と同じくコーキングのメンテナンスも重要な理由
コーキングは太陽からの紫外線により次第に劣化してきます。柔軟性を保つ可塑剤が流出すると硬質化を起こし、ひび割れや縮み、剥離などの症状が出てきます。コーキングが縮むのを「痩せ」ともいいます。衝撃が吸収されなくなると外壁材に伝わりやすくなるため、クラックを起こす原因になります。
また、隙間が生じれば内部に水が流れてきます。窯業系サイディングやALCはセメントを原料とする外壁材のため、塗装されていない基材のところで保水するようになり、内側のところで膨張・収縮を繰り返し、破損など耐久性を著しく低下させます。防水紙も劣化を早めるため、雨漏りを引き起こすリスクも懸念しなければなりません。
目地コーキングの施工方法とメンテナンス時期
目地コーキングは打ち替えで行う
コーキングの施工方法は「打ち替え工法」と「増し打ち工法」があります。目地コーキングは「打ち替え工法」を用いるのが基本です。「打ち替え工法」を重視する理由は、しっかりとコーキング厚を確保するためです。コーキングは10mm以上の厚みを確保することが推奨されています。
たまに既存コーキングの上に1〜2mm程度しか打設していないのを見受けますが、これではコーキングの性能を発揮できません。ただし、ALCなど充填する深さがあり、推奨される厚みを確保できる場合は、1回目のみ「増し打ち工法」で行います。また、窓や玄関、入隅などは防水紙を傷つけたり、水が侵入したりするリスクがあるため、「増し打ち工法」で施工します。
「打ち替え工法」と「増し打ち工法」についてはこちらの「コーキング工法「打ち替え」と「増し打ち」の違いと使い分け方」で詳しく解説しております。
コーキングの劣化症状とメンテナンス時期
一般的なコーキングの耐用年数は10年ほどです。ひび割れや剥離、縮み、変色などの劣化症状が出てきますので、こちらも見ながらメンテナンス時期を判断します。
コーキングが劣化する原因は太陽の紫外線です。このことからベランダがある東側や南側は他のところよりも劣化が早くに出てくる傾向です。日差しが強い場所は、コーキングの劣化にお気をつけください。
塗装が劣化してくるころにはコーキングも同じようにメンテナンスが必要な状態です。足場が必要な工事ですので、外壁塗装とご一緒にコーキングのメンテナンスも行いください。
W-Winでは耐久性の高いコーキングもご用意しております。塗料の性能も年々向上しておりますので、コーキングも高耐久なものをおすすめします!
目地コーキング打ち替えの流れ
つづいて目地コーキング打ち替えの流れをご紹介します。
コーキングは雨に濡れると硬化不良を起こすので、施工日は天気予報で雨が降らないことを確認していることが大切です。
既存コーキングを撤去します。劣化したコーキングは硬くなっているため、カッターの刃で外壁材を傷つけないように注意します。
目地両端にマスキングテープを貼って養生します。養生することで真っ直ぐコーキングを打設でき、外壁材の汚れを防ぎます。プライマーで下塗りします。接着剤の役割があり、コーキングが剥がれにくくなります。二面接着の場合はここでボンドブレーカーを貼ります。
コーキングガンで充填します。充填深さがあるとコーキングが沈むため、バックアップ材を挿入してからコーキングを充填します。隙間がないように少し盛り上がるくらいまで充填しますが、量が多いとロスも増えるため、バランスが大事です。
コーキング充填後、ヘラで表面を均し見栄えを整えます。隙間ができると水が入ってしまうため、目地にぴったりとコーキングが付くようにヘラで押さえ込みます。
最後にマスキングテープを剥がして打ち替え完了です。途中で硬化すると隙間ができたり、見栄えが悪くなってしまうため、手際よく仕上げることがポイントです。
まとめ
ここまでサイディングやALCにある外壁目地について解説してきました。コーキングのメンテナンスは防水性に関わることなので、正常な状態を保つことが大切です。劣化が進行すると雨漏りを引き起こすリスクを高めてしまいます。外壁塗装と一緒に行われますので、これから工事をお考えの方は、コーキングのメンテナンスも忘れないようにご計画ください。
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