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建物は経年劣化で様々な劣化症状が発生します。外壁に生じたひび割れも塗装すれば目立たなくなるかもしれませんが、ひび割れが埋まったわけではありませんから、それでは根本的な解決にはなりません。
もしかすると、塗装後に問題が発生する可能性も考えられます。もし、短期間で塗膜が剥がれたり、ひび割れたりしたらせっかく塗装したのにまた工事をすることになり、余計な時間と費用が発生してしまいます。
塗装の工程では塗料を塗る前に下地処理を行います。補修もその一つでして、この工程ではケレンやひび割れ補修などを行い良好な下地に整えます。塗装すると隠れてしまう工程ではありますが、耐久性にとても関わる大事な工程なのです。

外壁目地や窓まわりなど建物に生じる隙間を塞ぐのに使われるのがシーリング（コーキングとも呼びます）です。シーリングは樹脂を原料とする充填材で、建物の防水性と気密性を保つ役割があります。
塗り替えが必要な時期になるとシーリングも同じように劣化して新しく打ち直す必要があります。シーリングを劣化したまま放っておいてしまうと、さらに建物の防水性が低下して最悪は雨漏りを引き起こす恐れがあります。
せっかく塗装をするのに防水性が低下してしまったら本末転倒です。外壁塗装を行う際は、ちゃんとシーリングまで行なっていることが大切です。

塗装はただ塗料を塗ればいいというものではありません。決まった工程があることはもちろん、塗料の使用方法もちゃんと決められています。塗料にはメーカーの施工マニュアルがあり、どのように使用するかそこで指示されています。
塗料には、塗布量、塗膜厚、乾燥時間、下地処理、他の塗料との相性などがあります。施工マニュアルにはこのような施工上必要な対応が記載されており、仕様通りに施工しないと塗膜の膨れなど施工不良を起こす可能性があります。
塗料を使用するには、事前にメーカーの施工マニュアルに目を通していなければなりません。ただし、お客様がここまで把握するのは難しく、業者に聞いても「メーカーの施工仕様通りに工事をしますよ」と言うでしょう。
本当に適切な施工を行なってくれるか、それはお客様が的確に判断しなければなりません。そこで次の項では、業者の見極め方をご紹介させていただきます。